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台北 - Taipei

* English follows Japanese

先日、はじめて台北を訪れました。日本よりは南に位置しており、時差は約1時間。
周りからは非常に過ごしやすく、食べ物も美味しい、なんだったら日本語も通じると言われての初訪問です。
経済面では EMS (Electronics Manufacturing Service) で大きくIT分野で成長し、いまはサービスビジネスを伸ばそうとしているという話も耳にしていました。
今回は時間の関係で、ホテルとオフィスビルの往復をしただけでしたが、いくつか気になったことをまとめておこうと思います。

まずは、空港ですが、入国審査の前後で独特のピリっとした感じもなく、南のだからか穏やかな空気を感じました。
同じように、いまではEMSといえば深センというくらい急成長を遂げている世界のIT工場深センに1年前に訪れた時とは大分印象が違います。
空港からは現金のみですが、市内まで公共バスが有り、これが 130 TWD (台湾ドル)で、だいたい 420 円くらいでしょうか。函館空港から市内までと似ています。
時間は 40 分くらいです。
よくわからない勧誘もなく、アメリカのシアトルよりも安心感があるくらいです。

今回地元の食堂のようなところを訪れる機会はありませんでしたが、食事は万事問題なく、事前評判通り美味しかったです。
安くて美味しいものが有る。というのが日本に似ているのかもしれません。
日本のチェーン店も多く進出していますが、現地のチェーンのようなところでも美味しいです。
洋食も何度か食べましたが美味しい。
値段はわかりやすいところでスターバックスのトールサイズのコーヒーが 75 TWD, マクドナルドのビックマックが 67TWD でした。
こちらも大雑把に日本円でスタバが 300 円、ビックマックが 268 円と考えると、7〜9割くらいの値段です。
滞在中、現地の英字新聞で若者のパン食・洋食化が進み、米の消費が激減していることが高齢者や農家の問題として取り上げられていました。
この他、朝の果物も美味しいし、ヨーグルトやフレッシュジュースも美味しいこの国。
食料自給率はインターネットで見ると、31% と日本よりも低いことがわかりました。
有名な小籠包も米粉の皮を使うので、具材含め、このあたりのデータは気になるところではあります。

台北には、中国の歴史的な芸術品や文化工芸品などが多く残されており、北京に行っても 4,000 年の歴史的な文化遺産を目にすることはできず、中国が培った文化を学ぶなら台湾という人もいるくらい、各種文化遺産が残っています。
使用されている漢字も略されておらず、昔の漢字に近いものが使用されていたり、風水や道教などからくる慣習が自然と生活に溶け込んでいるところにも伺えます。
一方で、歴史的建造物というと、文化芸術品と比べて少なく感じます。
そのおかげというか、高くて新しいビルがドンドン建っています。
道路もアメリカのように広く、舗装されていますし、街路樹も植えられています。
台湾島は、南部に比べて北部は地震が少ないようです。

言葉はもちろん台湾語ですが、中国語に近いのでおおよそ通じそうですし、日本語も多少通じます。英語もおおよそ通じます。
ホテルのガードマンの方にバスが来る時間を英語で聞いた時に大まかにわかったのか、腕時計の針の位置をさして、 ten, forty と言ってくれました。
深センでは、ロビーの一部の人しか英語がわからなかったことを考えると、国際都市としてこれは大きいです。
また、皆笑顔なのが印象的でした。
サービス業に従事しているからなのかもしれませんが、深セン、そして時には日本でも仏頂面の人が多く感じるこの頃。国際都市として海外からのゲストがうける印象は異なります。
タクシーはさすがに英語などが通じないことも有りますが、事前に漢字の場所名や住所などを用意しておけば、大抵ちゃんと入ってくれます。
タクシーが安心なのも海外からのゲストにとってもうれしいことです。
かといって、公共の交通機関がわかりにくかったり発達していないわけではありません。
地下鉄もありますし、多くの人はバスを使って通勤しています。
東京のバス停のように、あと〜で到着しますといった表記のあるバス停も見かけました。

日本は台北から、"サービス" について改めて学べるところが多いのではないか。
そう感じた、今回の訪問でした。


A couple of weeks ago, I visited Taipei at first time.  Taipei is placed at the south of Japan, and the time zone difference is 1 hour.   The flight time from Tokyo is almost 3 hours.
I heard from some my friends that Taipei is really comfortable place to stay having delicious foods and being available Japanese language a little.
As for economics, Taipei has grown in IT industry by the EMS business model.  And now, they are transforming their business to Service industries.   Unfortunately, I was not able to see and look into various place this time.   I would like to summarize my impression as below.

At first, I felt very serenity and quiet atmosphere at Taipei airport comparing to Shenzhen.   It might be affected that Taipei is southern area country and warm temperature.   Shenzhen has been the largest EMS city in the world now.   At least, I felt the very different impression when arriving at airport and talking briefly any staffs including immigration.
From Airport to hotel, I was able to take a public bus service.   The price is 130TWD and duration time is only 40 minutes.
I did not see that cabs and any other unclear service solicit to tourists.   Comparing to SEATAC, I felt more safe.

For meals, I did not have a chance to try local casual restaurants.    Food court and small restaurants at the shopping/office buildings are really good and cheap.  For example, Starbucks tall size coffee is 75TWD and McDonalds BigMac is 67TWD.  Comparing to Japanese price, Taipei price is from 70 to 90% cheaper than Japanese.
Interestingly, seniors are concerning that the consumption rate of rice is decreasing, and european and american food consumption is increasing specially among the young people.
Also, self-sufficiency rate in food is only 31%.  Where do delicious foods come from?

Also, there are lots of Chinese historical products and arts in Taipei.  If you have interest to Chinese historical art and products, Taipei is better place than Beijing.
For example, the Kanji character in Taipei is kept as old style.  Also, religion,  philosophy, and relic are alive in their day-to-day life as manner.
On the other hand, historical buildings are less than Beijing or any other historical city in China main land.   And there is less earthquake in Taipei.  As a result, fortunately, they are able to build a new beautiful buildings in the city.

Lastly, I would like to note about language availability.   As you know, China, Korea, and Japan loves their domestic languages.   And tourist cannot make a communication with English sometime.
In Taipei, however, lots of service person can use English and Japanese a little.  I was able to ask a guard man at hotel about the next time when a public bus come.   Another example, cab driver tell me price and show price board clearly.  Surely, while they cannot speak and listen English, I can go to my expected place by showing Kanji character map and address to a driver.  Of course, staffs at hotel or any other place helps for you to explain to cab driver about the place.

From those experiences, I believe that Japan have to learn from Taipei about Global level "Service".

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