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ハンニバル亡き後のローマと、ジョブス亡き後のマイクロソフト - Rome after Hannibal going away, Microsoft after Jobs going away -

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日本ではさほど話題になりませんでしたが、アメリカ本国では決して小さなニュースではなかった今回のマイクロソフトの再編。この出来事をどう読み解くか?さまざまな視点からの意見がすでに飛び交っていますが、はるか昔の歴史と照らし合わせてこの出来事を見てみたいと思います。
 
かつて地中海諸国の知識と技術を吸収しながら徐々にその基礎固めを行っていたローマ帝国は必然か運命だったのか、カルタゴとの戦争時代に突入していきました。そのカルタゴにおいて本国でも特異な存在として扱われ、国からの十分な助けを得られずも、ローマを追い込み続けたのがハンニバルです。ローマ帝国はハンニバルに苦しめられましたが、そのハンニバルに敗けた戦いの場から辛くも逃げることができたスキピオが、ハンニバルから戦術を学び最終的にそのハンニバルに勝利することになります。
さて、アップルコンピュータを創業するもその会社を追われ、再びもどり、時代の寵児となったスティーブ・ジョブス。かれはマウスで操作できる GUI 型のコンピュータをいち早くリリースしました。しかし、ご存知のように PC の世界はマイクロソフトが勝利をおさめます。再び戻ったスティーブ・ジョブスは iPod, iPhone, iPad というデバイス、そして iTunes というサービスを駆使して独自の ecosystem を作り上げます。あっという間に PC ビジネスのシーンは Tablet の時代に突入し、デバイス&サービスというモデルが主流となりました。そして勝利への道をつくったところでスティーブ・ジョブスは亡くなりました。
 
ローマ時代の出来事と、この現代での出来事の大きな違いは、ローマは確実にハンニバルを破りましたが、マイクロソフトは押されたまま、そのライバルがいなくなってしまいました。
最近では堂々と公言するようになりましたが、たとえライバルであってもその能力をとりこんで強くなるのがマイクロソフトのスタイルといえます。気づけば、「我々はデバイス&サービスカンバニーだ」といい、「マイクロソフトのビジネスの根源は人々の生産力、そして創造力を大きく伸ばすことに貢献するツールを提供しているのだ」ともいいます。
今回の組織再編は間違いなく、この新しい戦略のもとに一気にビジネスを推し進める一手といえます。
 
ただ、気になるのはもう倒すべきハンニバルはいないということです。でも、Apple というカルタゴは残っているのです。まだ強大な力を持ったまま。かつて強力な敵を前に苦戦を強いられるも、その相手が急にいなくなることなどあったでしょうか。
私が知る限り、歴史上一例だけあります。
武田信玄と徳川家康です。
徳川家康は信玄の猛攻を受け、命からがら逃げたこともあります。そして、再び信玄を抑えないといけない場面がきます。しかし、信玄は攻めてこなかった。信玄は道途中でその天命を全うしたのです。歴史の結果は誰もが知るように、信長、秀吉と組んで家康は天下を治めます。武田家は信玄なきあと、強力な国の一つではあり続けましたが、信玄在時ときほどの影響力はありませんでした。家康は信玄から学んだ戦術の大切さをもとに、その後の戦いに勝利していったのです。
 
話を戻して、ハンニバル亡き後のローマはほぼ内政の混乱収拾に追われ続けたと言っても過言ではないでしょう。このローマが混乱期を乗り越え、繁栄の時代を迎えるにはユリウス・カエサルという稀代の英雄の登場が必要でした。
考えてみるとマイクロソフトという会社も Windows XP リリース後は長きにわたり内政の混迷の中にあったのではないでしょうか。時系列は前後しますが、二度目のスティーブ・ジョブスとの競争は間違いなくその混迷に終止符を打つものであったと思います。カエサルになれる人はいません。家康もいません。ただ、Google と Apple という国は残っています。
 
マイクロソフトはどこかで Google と関ヶ原の戦いをしないといけないでしょう。ツールはデータを収集するためのものであり、データにこそ価値があるのでツールは無料だとする Google。データはユーザーのためのものであり、あくまでもそれらデータを収集して分析・加工するためのツールを提供するのが使命、ゆえにツールは有料とするマイクロソフト、そして Apple。関ヶ原はどこにあるのでしょう?それは現在の 15 才から 45 才の人が仕事とプライベートをハイブリッドにつなげるツールをどのように置くかというフィールドにあると思います。

While, in Japan, most of mass media did not pick this news up in detail, it is not a small topic in US that Microsoft transformed its organization a lot.  How can we analysis and review for this issue?   A lot of journalists and medias have already posted their opinion.  I would like to review this issue by comparing with the historical affairs.  From my perspective, I consider that we are able to make some assumptions what happen in near future by doing so.

I do not know if it was inevitable or fatal things.  Actually, Roman empire was gradually going on the war with Carthage when they are rapidly growing and improving technology and society by learning knowledge and technologies from the countries around the Rome.  Hannibal was only person who bring them to serious situation and, at the same time, who was not able to take fund and help from his home country.  As a result, you know, Scipio learnt strategies from Hannibal and finally won him.  Rome learnt from competitors and won them in most of case.
By the way, once coming back to recent era, Steve Jobs started up Apple Computer, but was fired soon.  And he came back to his company and re-borned this company again.  He released GUI style computer which users are able to operate by using a mouse device.  However, as you know, Microsoft succeeded to be a leading company in PC market.  He created a new ecosystem with iPod, iPhone, and iPad devices and also iTunes services.  This business took over the PC market by tablets, and provided a new life and working style to users.  He created a new business model, Device & Services.  Unfortunately, he was gone after developed this new business market.

What is different between the affair in Rome and current issue?  Rome won Hannibal, but Microsoft couldn't.  As Microsoft says publically in recent, the strengness of Microsoft is that they are able to learn from competitors and use those abilities for winning their competitors.  For example, Microsoft expressed them as "Device and Services" company.  Also, Microsoft said that their original business responsibility is to contribute to people and society by providing exciting tools which enable their productivity and creativity.  At least, Microsoft should promote their business stronger with this strategy.

However, there is one concern remained that Microsoft has not had their strong competitor leader, like as Hannibal, yet.  Meanwhile, Carthage is still remained as strong competitive company in the market.  Do you know any examples like that competitive company or country remained without their leader?
As far as I know, Ieyasu Tokugawa and Shingen Takeda are similar to this case.  Ieyasu Tokugawa had escaped at loosing war with Shingen at once.  And Ieyasu had to make a war with Shingen again.  However, Shingen did not come then because Shingen wad gone away during this war.  As well-known historical story, Ieyasu succeeded to be an emperor in Japan later.   Ieyas learnt from Shingen and won Takeda's country without Shingen.

To set the subject back to Rome again, Rome had to keep struggling on internal political issues after Hannibal war.  They had to wait for a new historical leader, Julius Caesar, to resolve this issue and to go into a new era.  To consider about Microsoft after releasing Windows XP, I suppose that Microsoft struggled internally and lost their way to the next view of business.  From this point of view, it gave a chance to Microsoft to stop struggling that Steve Jobs developed a new market and ecosystem.  Unfortunately, currently, Microsoft does not have Julius Caesar and Ieyas Tokugawa.  But, they are having strong competitive companies, Google and Apple.

As for following historical analysis above, Microsoft will make a decisive war, like as Sekigahara, with Google.  Google insists that tools should be free because they exists for collecting data and only data has value.   On the other hand, Microsoft considered that data should belong to users.  And Microsoft provides only tools for users to collect, edit, and  analyze data.  For this reason, Microsoft considers that tools should be paid.   Apple considers the same as Microsoft.  Where is the place of Sekigahara war?   The field will be appeared where from 15 years to 45 years old people select tools which enable them to improve their working and private better. 

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さて、おもてなしとは - So, What is Omotenashi?

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2020 年東京オリンピック誘致のためのプレゼンで、滝川クリステルさんのプレゼンからのひと場面「お・も・て・な・し」が話題になっていますが、さて、おもてなしの精神とはいかに。

言葉として考えてみると「もてなす」を名詞化して「もてなし」。そこにさらに「お」をつけて丁寧語にしているものと考えられます。では、「もてなす」とは?
たいていの国語辞書では、こういった意味で説明されています。


こころからの歓待の意を表して相手を丁重に扱うこと。
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では、歓待の意を表するとはどうすればいいのか?これはさすがに言葉だけからは意味をつかみかねます。

歓待の意の表現方法は、千差万別といっても過言ではありません。
日本とアメリカ合衆国でも違いますし、同じ日本でも極端に言えば家庭ごとに違うともいえます。
それでは、歓待の意はもてなす側の方式で行うのか、もしくは受ける側の方式で行うのか、という疑問がわきます。
私は、どちらも。というより、いずれにも共通する要素をいれていくことがおもてなしだと考えています。
となると、「もてなす」という行為はもてなす側の動作を示しているようで、一方、もてなされる側の表現も必要とされていることがわかります。
ここが、日本式のおもてなしの難しさで、歓待の中にどういった意が含まれているかということを受ける側はしっかりと察知し、認識することを求められるのです。
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ここで、以前、炭屋、おもてなしはお茶の心でという本を読んだ時のことに触れておきたいと思います。
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例えば、一枚板の廊下でキャリーバッグを引こうとする人。これは、若い人でありません。女中さんが、「お持ちします」と言っても、「…

なぜ茶碗を回すのか - Why customers have to rotate the bowl? -

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お抹茶のお点前をいただくとき、茶碗を回すところを見たことがある方は多いと思います。もしくは、実際に回していただいた経験を持っている方もいるかもしれません。
でも、なぜ茶碗を回すのでしょうか。

通常、亭主から一服いただく際、茶碗の正面が自分の方に向いて渡されます。
客は茶碗を正面からみて受け取ることができますので、もっとも美しい姿を見ながら茶碗を手にとることができるのです。
さて、その状態で手渡された茶碗ですが、時計回りに 90 度まわしたところでいただき。口元を拭いたら、反時計回りに 90 度回したあと正面を亭主に向けて返します。
この茶碗を回す理由は、亭主の手元に渡った茶碗を見ているとわかります。

亭主は、受け取った茶碗を正面を手前にして手元に寄せます。
お湯を入れてかるくお湯を回して水差しにお湯を流してすすぎます。そのご、茶巾で茶碗を拭くことになります。

実はこの一連の動作に回答があるのです。
亭主が水差しにお湯を流す際、左手で茶碗を持って亭主はお湯を流します。
茶碗を左側に傾けてお湯を流すため、茶碗正面を見て右手の側面からお湯が水差しに流れます。このとき、このお湯が流れる口は先程、客が口をつけたところです。

そう、茶碗を回す理由は客がお茶をいただく際の亭主への心遣いなのです。
言うなれば、90 度という角度すら意味をなさず、亭主の手前の癖などを考えて多少位置をずらしてこそ正解と言えなくもありません。

茶室にはこのように、より意味深いコミュニケーションをとるために客側も常に亭主へ心遣いを怠ることはありません。
こういった気持ちの積み重ねが、お茶をいただきながら交わされるコミュニケーションの質を高めていくことになります。


You might know or do rotating the bow when you have a "matcha"l   However, do you know about the reason why you have to rotate the bowl?  Most of persons cannot answer for this question as far as I know despite he/she is familiar with the…

Post / Pre Sales の終焉と - End of Post/Pre Sales organization and strategy

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Post-Sales / Pre-Sales という言葉を耳にすることがあります。もしくは購入後はサポートへ、購入前は営業が、というのも同様です。
いずれも、お客様が製品を購入されるタイミングを境にして、会社内での役割を変更するモデルとなります。
この考え方は従来の売り切りモデルにおいては、非常によく働きましたが、昨今のサブスクリプションー購読型ーや、継続利用形式のビジネスモデルでは歪が出てきています。

例えば、Microsoft の Office 製品など、従来はパッケージで購入して買い切りのものでした。インストーラーとライセンスがパッケージについていて、購入後はサポートへと言うものです。ところが最近では O365 というクラウド型のサービスモデルに変更され、一年もしくは月払いで継続利用可能なものになっています。

この流れは、決してIT だけでなく、従来からありますが、生協のように毎月オーダーして食品を届けてもらうタイプのビジネスにも言えます。また、家や車はどうでしょうか?
購入したら営業担当からサポートに引き継がれて、というのはわかりますが、なんとなく長くお付き合いする製品において、手切れ感もあります。
例えば、ティファニーでは、お店に訪れた人に時間をかけて製品の価値を説明しています。購入に至らなくても、ティファニーの価値や姿勢はしっかりお客様に伝わりますし、他のお店に行ったら自然と比較してしまいますね。結果として、いつかまた来訪してくれるかもしれませんし、人に話す時に好印象となる話が伝わります。

このような時代において、Post-Sales / Pre-Sales という考え方は、果たして本当に効果的に働くのでしょうか?
ここで一つ、新しい組織と役割のモデルを考えてみませんか?

例えば、一人で会社を始めたとして。そうすると、開発から、展開、そして販売して、継続したお客様との接点もすべて一人で保たないといけません。
もし、一人パートナーを持つことができたらどうしましょうか?
自分は開発を担当して、お客様との接点をパートナーに任せてもいいかもしれません。もちろん、開発する側もたまには市場の反応を生で感じる必要はありますが。
では、もっと人を雇えたとしたら?
開発を純粋な開発と、品質チェックやテストそしてお客様か…