スキップしてメイン コンテンツに移動

マクドナルドのメニュー撤去問題 - The issue which McDonald's Japan removes menu list -

* English follows Japanese

日本マクドナルドは、効率化された生産システムと徹底的にプロセス化された社員教育システムにより日本のファーストフードビジネスを牽引してきた事で知られています。
ハンバーガーの作り方から、アルバイトのトレーニングまで細かくプロセスが定められており、社員に至ってはハンバーガー大学にて徹底的にトレーニングを受ける事ができるようになっています。
このシステムにより、社員は早急に戦力として立ち上がる事ができ、またスキルアップをしていく事で、幅広く業務に携わる事ができるようになります。
結果として、消費者は全国どこの店舗でも一様なサービスと製品を素早く受け取る事ができることになります。

ところが、このマクドナルドにて先日メニュー撤去問題が取りざたされる結果となりました。実際は店舗にメニューはおかれていて、店員が要望するお客様には渡すオペレーションになっていたというのが社長である原田氏の回答でしたが、だとすろとなぜ、これほどにプロセスが徹底された会社にて、このプロセス変更が行き届かなかったのでしょうか。
とくに、これまであったメニューが撤廃される場合客様側の困惑は容易に想像できたはずで、十分に準備がされていたのでは、と推測してしまいます。

ここで、もしかしたらこのプロセスの徹底システムが崩れてきてはいないだろうかという疑問がわいたため、少し店舗を訪れて確認してみる事にしました。

マクドナルドの特徴的なサービスがセットサービスです。
セットにする事で、値段が安くなり、しかも再度メニューも値引き対象となる事がある。
例えば、ダブルチーズバーガーのセットにチキンナゲットをつけると、チキンナゲットの値段も値引きされるという事になります。
セットの内容は、ダブルチーズバーガー、ポテトMサイズ、ドリンクMサイズとなっています。
ここで面白いのは、単品でダブルチーズバーガー、ポテトMサイズ、チキンナゲットを頼むと、セットとチキンナゲットを頼むより高くなるという事。
つまり、ドリンクはいらない場合でも、セットにした方が安くなります。
さて、ここでセットとチキンナゲットを頼んでドリンクはいらないというオーダーは可能なのだろうか、という応用問題を考えてみました。
マクドナルドでは、マスタード抜きやピクルス抜きなど、お客様の要望にあわせたカスタムオーダーにも応えています。
このことから、ドリンクは不要ですというオーダーも可能ではないかと考えました。
早速、最寄りの店舗で試してみたところ、レジのシステムによるのか、ドリンクを必ずオーダーしてほしいという依頼を店員から受けます。
何とかなりませんかというお願いをしてみたところ、別の担当の方がきて何かしら入力しないと行けないという事でしたので、入力だけして、ドリンク自体はいりませんということを伝えたところ、しっかりドリンク付きで商品をもってきました。

ここで気づいたのは、徹底したプロセスとそれを遂行するためのシステムが、サービス オペレーションを主導してしまっていないだろうかという事です。
本来、プロセスやシステムは作業を効率化する事で、サービスにより注力しやすくするためのものなのですが、そのプロセスとシステムありきでサービスが引きずられてしまっています。
この現象は、コールセンターなどプロセスやシステムがきれいに整えられている環境にてしばしば見られる現象です。

すこし話が飛躍しましたが、このように根本原因はサービスがプロセスとシステムに依存した結果はっせいしたと考えられる場合、マクドナルドではこのメニュー問題に関して、どういった改善方法が考えられるでしょうか。

ぜひ、多くのサービス パーソンにこのケースを使って考えてみていただきたいと思います。


McDonald's Japan has led Japanese first food business by implementing efficient production system and coherent training process.  The process is decided precisely from how to make a hamberger to training menues of parttime staffs.   Specially, fulltime employees are able to take trainings at Hamberger University.  All staffs are able to ramp-up quickly and to work for various tasks by improving their skills.   As a result, consumers are able to have common services and products wherever you go in Japan.

In this first food chain, however, one issue regarding on removing menu board at cacher was news and discussed on the internet.  Some consumers complain that McDonald's tries to induce the customer buying set menu because the customer cannot see the price of each product and cannot find out individual products.   Regarding this complaint, McDonald's Japan CEO answered for two things below.

  • By removing menues from cacher, most of customers do not have to wait on more times until previous customer decides order.
  • We are ready small menue sheet at all restaurant which is written whole menues and prices.  Our operation process should be decided that service person has to give this menu sheet to the customers when they need it.

I have one question when I read this comment.
"Why did McDonald's fail to make all staffs follow this operation?"
 As I mentioned above, McDonald's developed precise training process.  From this point of view, this failure is interesting for me and let me have this question.   I suppose that there is no or less complaint if this process is preserved by all staff in all restaurant.   On the next, I attempted to verify by visiting a restaurant if there are some strains or defects in the current field.   And I found out one issue of process in the current field "restaurant".   Some staffs are preserving the process and rules too strict.  In other words, they set primary of their task to keep correct operation rather than providing better service to the customer.   For example, how does the staff take a customized order?   McDonald's provides set menu with lower prices which contains burger, potato, and drink.  In addition, a side menu is also discounted with set menu.   In fact, it is more expensive than set menu and side menu if you order each of them individually without drink.   Then, if you do not need drink, how can you get burger, potato, and side menu with lower prices?  As far as trying this order at one restaurant, the staff told me that I could not order without drink because our system does not accept such order.   Of course, some of staffs are able to take orders with satisfying the demand of customers.  Whereas, actually, some of them are controlled by process and system now.

In sum, we are able to learn and consider from this example that well-developed process and system makes service failure sometime.  If you have to fix this issue in McDonald's, how can you resolve this issue and improve service quality on each restaurant and staff?

コメント

このブログの人気の投稿

今更ながら、SDGs ってなに?

Japanese Only はじめに、私はSDGs( Sustainable Development Goals )という言葉を作り、世界中で様々な取り組みが実行されていることをすごく良い流れだと思っています。組織、そして個人が意識してできることから始めていこうという、この考え方はすごく良いと考えます。 SDGsについては 外務省のページ に詳しく書かれているので、そちらを参照していただきたいと思いますが、一部抜粋しておきます。 持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals )とは,2001年に策定された ミレニアム開発目標(MDGs) の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない( leave no one behind )」ことを誓っています。 今回、この記事を書くきっかけになったのは、 Slus 6月号 の特集「今日から始めるSDGs」を読んだことでした。そこには、 日本ユニセフのページ と同じ画像が使われて、それぞれに説明が加えられており、非常にわかり易い内容になっていました。ただ少し気になったことがあったので、ここでまとめておくことにしました。 具体的には、下記2つの項目を取り上げてみたいと思います。 8. 働きがい も 経済成長 も 16. 平和と 公正をすべての人 に 太字にしましたが、「経済成長」は現在の経済的先進国がつくった経済が中心となった考え方の社会における言葉で、経済的な先進国の目線からくる定義であるような印象を受けました。また「働きがい」とならべることで先進国にフォーカスした印象が強まります。 また「公正」というのは文化や場所など、またそれぞれの人によって異なります。捉え方によっては非常に乱暴で共通概念の押しつけのようにも見えなくありません。私は公正ときくと「 春色無高下 、花枝自短長 」という漢文が浮かびます。平等とは、公正とはなにか、についての禅語です。春の陽の光は身分の上下に関係なく降り注ぎ、でも、花の枝はそれぞれに長かったり、短かったりするものということです。つまり一様に

控えの無い予約 - No reservation receipt -

*English follows Japanese 多くの人が経験あると思いますが、例えばクリスマスケーキを予約してお代を払う。そうするとたいてい受取証のような控えをお店の人から受け取る事ができます。 あとは、予約の当日にお店に行けば商品を受け取る事ができます。 おそらく、多くの人が当たり前のように思う予約の一面だと思います。 でも、本当にこのシステムはベストなのでしょうか? 今日は末富さんの事例を紹介したいと思います。 末富さんの上生といえば、お茶席はもちろん、季節をとりいれた職人さんの技が冴える和菓子は贈り物としてとても喜ばれる一品です。もちろんお日持ちはその日のうちにという鮮度も大事です。 私は、よく松原通にある末富さんの本店を利用しますが、ここは日曜日および祝日が定休日となります。ところが、また日曜日に大事な用事が入る事も少なくありません。 このような場合、末富さんでは高島屋の店舗での受け取りというご提案をしてくれます。こういった柔軟なご提案は、本物の老舗ならではのものといえます。 予約用の紙に名前と連絡先を書いて、お支払いを済ませると「何時頃のご来店になりますでしょうか」と聞かれます。あとは来店時間を大体伝えると、一言「〜で承りました。」。これで終わります。 初めての人は、いささか拍子抜けするかもしれません。 もしかしたら、不安になる方もいらっしゃるかもしれません。 でも、全く問題ないのです。たとえ店舗が異なっても、商品の用意や伝達にいっさいのミスはないのです。おそらく伝票を書くという決まったオペレーションを入れるよりもお客様と向き合う緊張感やお客様に向き合う姿勢が育っているからこそなせる最上のサービスではないでしょうか。 最近ではインターネットからのオーダーなどでやたら確認メールが飛び交うこともありますが、今一度、本当にそれらの処理が必要なのか考えてみると良いかもしれません。 In general, we receive reservation receipt from the store when we order products.  For example, christmas cake.  And we are able to get products from the store by showing th

言い訳の逆効果 - Backfire with too much apology -

* English follows Japanese サービスをしていると、どうしてもミスをしてしまうことがあります。また謝らないといけない場面も出てきます。こういった場面で言い訳をすると、一気に信用を失うことが少なくありません。もし謝らないといけない場面に遭遇したら、まずは何について誤っているかについてを明確にすると良いと思います。遅刻したのであれば、遅刻したことではなく遅刻によって相手にどのようなな迷惑をかけてしまったかについて謝りましょう。また、可能であればどのような方法で今後防げるかについても触れておくと良いと思います。 もちろん、失った信用は決して簡単には取り戻すことはできませんが、口に出してしっかりと要点を整理して反省した気持ちを持って謝ることは自身の向上にもつながるのです。 先日のことですが、不動産屋さんとの待ち合わせがありました。 この日は数件の物件を周る予定で待ち合わせは一件目の物件の前です。 多くの場合は、不動産屋さんは少し早く現地についており、鍵の準備などをしてくれています。ところが、この日は時間になってもなかなか現れませんでした。 とそこに電話が。不動産屋さんからです。 電話にでてみると、3、4 分遅れそうですとのことでした。 仕方ないので、少し待っていましたが 5 分たっても 10 分たっても来ません。 と、そこにまた電話があり、今度は道に迷ったというのです。 これも仕方ないので、電話口で道案内をしてあげてようやく到着しました。 ここで彼が言った言葉が、「はじめての物件だったもので」ということです。 私は、プロフェッショナルとしてこの説明は、遅刻した理由にも道に迷った理由にもなっていないと感じました。 初めてだからこそ、事前にしっかり地図などで準備しておくべきではないでしょうか。 いまであれば、インターネットの情報を利用して付近の写真も見ることが可能です。 このように、理由になっていない言い訳は、時として修復が困難になるくらいの信用問題につながることがあります。 ミスをしないことに越したことはありませんが、人はどうしてもミスをしたりミスをした人のフォローをする場面に遭遇する可能性があります。 その場合は、言い逃れのような説明をするのではなく、失敗から大きな改善につながる一歩となる反省の弁をもって謝るこ