スキップしてメイン コンテンツに移動

すべての顧客に満足してもらう事の難しさ JAL の事例

先日、JAL の航空便に登場したお客様からのクレーム事例がネットで話題になっていました。
クレームの概要は次のようなもの。
「泣きやまない子供がうるさいので、なんとかしてほしい。」
これがローカル電車やバスのように一本見送ったり、途中でおりて次の電車かバスを使えば用が足りる場合は良いけれど、飛行機や新幹線のように長時間逃げ場の内乗り物の場合、なかなか難しい。
もちろんすいていれば、離れたところに席を用意するなどの対応策があるが、満席の場合席を変更する事もできません。
たいていの場合は、ついてなかったとあきらめる事になるのですが、この事例では JAL に改善を求めています。

さて、どのような改善のアイディアが思いつきますか?

参考:
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121119-00000002-voice-pol&1353297132


私が考えたのは次の3つです。
1. 子供が乗れないビジネスクラス、ファーストクラスを用意し、エコノミーとの間は厚めのカーテンなどで区切る。
どうしても、子供の泣き声がたまらないという方はいると思います。そういった方のために、ワンランク上のサービスとして用意されているビジネス、ファーストと言ったエリアに子供が登場できないエリアを作る事は可能ではないかと思います。
もちろん全便そうしてしまうと、困る人もいると思うので、ビジネスユーザーが多い便などにもうけてみてはいかがでしょうか。

2. カバーを用意して、あらかじめご両親にカバーの使用を承諾していただく。
もう一つは、酸素マスクやバギーのカバーのように泣いている子供をすっぽり覆う事で声の大きさを軽減できるカバーを用意する事。そして、こういった事態においてはそのカバーを使用する事を両親に承諾してもらうという方法です。
もちろん100%鳴き声をカットできる訳ではありませんが、多少の音であれば気になる人は耳当てなどをしようすす事でカバーできると思います。

3. CA が保育士資格を取得する
保育士の資格を取得した CA さんには給料にアドバンテージを与え、一便に一人は子供を落ち着かせる技能を持った CA を配備してもいいかもしれません。
もちろん、頻繁に起きる事ではないのでこの投資が会社のコストとして有効かどうかの判断は必要になりますが。


この他、いろいろなアイディアが考えられるかと思います。ぜひ折角の機会なので、考えてみてはいかがでしょうか。

コメント

このブログの人気の投稿

庚子から辛丑へ

 *English following Japanese 東京ではまもなく庚子の歳が終わり、辛丑へと干支が変わろうとしています。庚子の年は、新しいことが始まる年というのを読み、年の初め頃、今年から新しい事が始まりいろいろなチャレンジがありそう、といった話を仕事のCoffee  Breakでしていたのが懐かしく思い出されます。結果としては、ウィルスによる大きな生活と仕事の変化がありました。 ウィルスの脅威はありますが、いったんそこは置いておいて、実際の生活や仕事の変化だけを考えると、私の環境はすごく改善されたように思います。 通勤しなくて良くなったことで、仕事と私生活のスイッチを柔軟に行えるようになりました。このことで集中して働ける時間をしっかり取れて、一方で家族との時間も今までより多くとることができるようになりました。 風邪やインフルエンザのリスクも下がりました。職場などでうつった、という話もないので、実際に 0.17% までインフルエンザの感染者数が下がったという記事も見ました。マスク、手洗い、うがい、手指の消毒、これだけで防げることが多いということですね。当然、体調悪くなる人が減れば、チームでの予定外の生産性低下のリスクも下がります。 コミュニケーションについても、考える良い機会をもらえたと思っています。直接会って会話をしたり同じ時間を過ごせるのは、すごく大切なことだったなと感じるとともに、そこから密度と頻度のバランスについても改めて見直すことができました。物理的に直接会うコミュニケーションは、密度の高いものですが、そのためには準備なども必要でやはり頻度は低くなります。一方で、オンライでのコミュニケーションは密度が下がり、その代わり頻度を上げることで同じ情報を共有し続けることができるなと感じました。発見と持続のバランスにもつながると感じています。 まもなく、辛丑です。辛丑は、一つのことが完全に終わり、新しい道を開くための手探りをする年でもあるそうです。挑戦や開拓の手応えを得るまでには、数年かかりそうな記述を散見しますが、誰かのためになる利他につながることであれば、そこに向かって失敗を繰り返しても、学びと成長をしながら進む歳になりそうですね。 At Tokyo, we are going to the next year - 2021 soon....

独服というスイッチ - Dokufuku (turning on/off mentally)

*English follows Japanese 以前、髪の毛を切りに行っていたサロンのオーナーさんから「恐ろしい顔をしている」と言われたことがあります。それは仕事が忙しい時期、その帰りにカットをしに寄ったときのことでした。最近では家で電話会議に出て、直後にリビングに戻ると子供が顔色をうかがうことがあり、久しぶりにかつてそのサロンのオーナーさんから言われた言葉を思い出しました。 外で仕事をすることがなくなって、気持ちをリセットして切り替えるプロセスもなくなっている。 そこでふと思い出したのが独服です。独服はもともと、独りで一服すること。つまり自分で自分を一碗の茶でもてなすことです。ポットのお湯をティーパックのはいったカップに注げばお茶が飲める時代ですが、お客様にお出しするつもりで一手間かけてみることで、これが一日の中でオンとオフを切り替える良いツールになります。(興味のある方は、「 茶―利休と今をつなぐ (新潮新書) 」を読んでみてください。茶道の観点からわかりやすく説明されています。) 私は、一日に2回、それぞれ違う飲み物でこの独服を行うようになりました。 まずはオフからオンへ。コーヒーを飲みます。 朝食を済ませると、仕事の準備を簡単に済ませたら、お湯を沸かします。 ミルを出してきて、そこに近所の珈琲屋さんが月ごとにだしているブレンドの豆をいれて、ゆっくり挽いていきます。お湯の沸く音、豆が挽かれていく音を注意深く聞き、そしてペーパードリップでコーヒーを淹れています。 ゆっくりとドリップをして、カップ一杯の珈琲を一口、二口。プロではないので日によって味わいが微妙に変わるのもまた一興。 15 分くらいの時間ですが、このあと、カップを仕事のスペースに持っていきスケジュールやメールをチェックしながら、珈琲をすすっていくと、徐々に脳が活性化され、気持ちが仕事に向いていきます。 そして、二回目の独服はオンからオフへ。 日によって異なりますが、タイミングは夕食の前か後。今度は抹茶です。 同じようにお湯を沸かし、布巾を用意します。台所には、時期に合いそうなものや、お気に入りの茶碗を常時おいてあります。茶碗を手元において、茶筅を立てます。 その間に、これまたその時期に気に入ったものやいただき物の干菓子や半生菓子を皿にのせて、テーブルにセット。...

さて、おもてなしとは - So, What is Omotenashi?

"English follows Japanese 2020 年東京オリンピック誘致のためのプレゼンで、滝川クリステルさんのプレゼンからのひと場面「お・も・て・な・し」が話題になっていますが、さて、おもてなしの精神とはいかに。 言葉として考えてみると「もてなす」を名詞化して「もてなし」。そこにさらに「お」をつけて丁寧語にしているものと考えられます。では、「もてなす」とは? たいていの国語辞書では、こういった意味で説明されています。 こころからの歓待の意を表して相手を丁重に扱うこと。 ここで気づくのは、おもてなしには常におもてなしをする側と、それを受ける側が必ずいることがわかります。 では、歓待の意を表するとはどうすればいいのか?これはさすがに言葉だけからは意味をつかみかねます。 歓待の意の表現方法は、千差万別といっても過言ではありません。 日本とアメリカ合衆国でも違いますし、同じ日本でも極端に言えば家庭ごとに違うともいえます。 それでは、歓待の意はもてなす側の方式で行うのか、もしくは受ける側の方式で行うのか、という疑問がわきます。 私は、どちらも。というより、いずれにも共通する要素をいれていくことがおもてなしだと考えています。 となると、「もてなす」という行為はもてなす側の動作を示しているようで、一方、もてなされる側の表現も必要とされていることがわかります。 ここが、日本式のおもてなしの難しさで、歓待の中にどういった意が含まれているかということを受ける側はしっかりと察知し、認識することを求められるのです。 このあたりが、仕事の分担からうまれた Service や、いかに相手のことを注意深く丁寧に扱うかという Hospitality といった概念とは大きく異なる所以です。 ここで、以前、 炭屋、おもてなしはお茶の心で という本を読んだ時のことに触れておきたいと思います。 炭屋先代のご主人は、炭屋のおもてなしの方法を守り続けた人でした。茶事の様式を基に最上級のくつろぎを提供する京都の旅館ですが、もちろんそこで提供されるものはリッツカールトンなどが提供するものとは大きく異なります。 先代のご主人はこの違いのわからない方には、ご利用いただかなくて結構という姿勢だったそうです。 例えば、一枚板の廊下でキャリーバッグを引こう...